「現地の子になる」という海外展開での指針を持つ会社の経営者からは、「果たしてベトナム流に染まって良いものか」というご相談をいただいたことがあります。また、ベトナム人スタッフより「ここはベトナム。日本流は通用しません」と言われて困っているとの声も伺います。 一般に駐在員の皆さんは「異文化を理解し、融和せよ」と教えられてきているかと察しますが、いざ目前のベトナム流への違和感に対して、何をどこまで日本化すべきかは悩まれるところと存じます。 ...

外資参入規制の緩和より歴史の浅いベトナムにおいては、進出日系企業もまだまだ創業期の只中です。駐在員の皆さんには年次の事業目標達成に加えて、本社の経営理念・指針に沿って、現法の現地化・自立化に向けた会社の文化・風土作り、経営の土台作りが期待されます。 ...

ほとんどの日本企業の経営理念や企業文化は創業者が創業期に得た成功・失敗体験をもとに作られ、理念や文化に影響を受けた人たちによって引き継がれ、企業としての個性や独自の経営判断につながっていきます。 2006年のWTO加盟を契機に多くの日本企業が進出を進めたベトナムにおいては、多くの企業がまだ創業10年前後にて、まだまだ立ち上げ期の只中、まさに企業文化が作られようとしている時期にあります。 ...

1958年に著書「日本の経営」を通じて、「終身雇用」「年功序列」「企業内組合」を外国人から見た日本企業の経営の特質としてあげたのはアメリカ生まれの日本の経営学者ジェームズ・アベグレンです。その後高度成長を迎えた日本へは海外からの関心も集まり、日本企業の特質を理解するうえでの教科書としても普及した本となります。 ...

一般的なベトナム人向けの日本的なマナー講座では、日本人社会では時間やルールを守り、礼節を重んじることが大切、といったように紹介されます。このような日本人評は、一方では正しい認識だなと思いながら、もう一方では真の意味で日本を理解した解説になっていないなと感じます。夏には冷たいおしぼりを、冬には温かいおしぼりをなど、様々な場面で日本人特有の行動・振る舞いは出るものですが、「恥の文化」や「和の心」と言った日本人特有の文化・価値観は、そう簡単に理解できるものでもありません。 ...

今年も駐在員塾と称して、特に新しくベトナムに赴任された駐在員の皆さん向けに、現法の現地化・自立化に向けてベトナム人材・ベトナムの理解を助けるセミナーを毎月開催しています。参加された皆さんから上がる声は、なぜベトナム人は報連相ができないのか、言われた事しかしないのか、部門を超えて共同できないのかなど、比較的各社に共通するベトナム人材に関する悩みの声です。 ...

90年代後半、世界経済の3つのシナリオというのを目にしました。世界経済は大国のもと一様化するという第一のシナリオ、少数の強国に収れんされるという第二のシナリオ、そして複数の国により混沌化するといったものです。ソ連崩壊後の安定した経済下の当時は、当然のごとく第一シナリオが有力に感じられていましたが911テロで幕を開けた21世紀はむしろ第三のシナリオに向かっているように思えます。 ...

海外拠点の現地化・自立化は日本企業の海外拠点経営における共通の指針ともなっていますが、こと人材の現地化・自立化に向けては、いわゆる方法論といわれるまでに手法が体系化されておらず、ともすれば掛け声倒れとなっている会社も見られます。筆者のベトナムにおけるベトナム人材育成の経験や各社経営者との議論でえられた知見から、人材の現地化・自立化に向けた手法論を少しずつ整理していきたいと思います。 ...